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アメリカ生活:心停止からの生還・回復記録 (費用その1) — 救急車にかかった費用

心停止後、アメリカで救急車を利用した場合の費用について紹介します。単なる一例ですが、健康保険がない人と保険がある人とで割引率が違うようです。

1. 健康保険を使った場合の救急車の費用の自己負担

言わずもがなですが、救急車の費用の自己負担額は加入している健康保険によって千差万別です。

我が家の場合は、今年から私の雇用主が提供している健康保険に切り替えたばかりでした。現在の保険ではDeductibleとMaximum Out of Pocket が同額なので、Deductibleを満たすまでは全額自己負担、Deductibleに達した後(=Maximum Out of Pocketを支払い終わった後)はIn Networkのサービスを利用する限りは、すべての医療費に関し健康保険会社が全額負担という形になっています。

ちなみに昨年まではニューヨーク州の健康保険マーケットプレイス (Health Insurance Marketplace) 経由で購入した保険を利用していました。昨年の途中から現在の雇用主の提供している健康保険へ加入が可能になったのですが、年度の途中から変更するのが面倒くさかったのでそのまま継続していました。転職前の雇用主も健康保険を提供していたのですが、安かろう悪かろうの保険であまりいい内容ではなかったのであえて利用してきませんでした。もしも今年も昨年と同じ保険にマーケットプレイス経由で継続加入していた場合は、Deductibleに達した後はMaximum Out of Pocketに達するまでは救急車に関しては150ドルのCopayだったようですが、Maximum Out of Pocketを支払い終わった後はIn Networkのサービスを利用する限りは健康保険会社が全額負担するというというのは一緒でした。

いずれにせよ、救急車関連の請求書が来たのは救急車を利用してから一か月以上たってからで既にMaximum Out of Pocket分を別のところに支払い済みだったので、救急車に関しては自己負担は無しでした。

2. 手違いで無保険扱いとなり、救急車の請求書が届く

これまでも何度か救急車のお世話になったことがあるのですが、いつも直接保険会社に請求が行っていたか救急病院への支払いに含まれていたかで請求書が自宅に来たことはありませんでした。

今回は、救急車を所有する救急病院と実際に入院することになった病院が別だったからだと思いますが、救急車を所有する救急病院が主人の健康保険の情報を持っていなかったため、まず健康保険の情報を知らせてくださいという旨の手紙が来ました。そしてその2日後の日付け(最初の手紙がまだ我が家に届く前の日付で)で、畳みかけるように請求書が届きました。

救急車の利用料が合計で$2,170.78のところ、Selfpay Discount(自己負担割引)が適用されて、最終的な自己負担額は$521.06になるという内容でした。

3. 保険会社が支払った額

その後保険会社の情報を提出したため請求は保険会社に行き、自己負担は晴れてゼロとなりました。

以下、保険会社から受け取ったEligibility of Benefitからの抜粋ですが、救急車の利用料が合計で$2,278.48、割引$531.25が適用された結果、保険会社が$1,747.23支払ったという内容になっています。

自己負担がなかったのでいくらになろうと全く問題ないですが、保険なしの場合との差が激しいのでちょっとびっくりしました。

ただ、救急車2台、救急隊員5~6人で来て、いろいろと手を尽くした結果、心停止となっていた主人の蘇生に成功した事に対する費用なので、払い過ぎということはない(むしろ保険なしの場合の割引率が高すぎるのかも)というのが正直な感想です。