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ウォーレン・バフェット氏に学ぶ:バフェット氏から一般投資家へのアドバイス(2020年5月)

© Provided by Yahoo! Finance. 2020 Berkshire Hathaway shareholders meeting.

ウォーレン・バフェット氏の一般投資家へのアドバイス(投資理念)についてまとめてみました。バフェット氏はS&P500インデックスファンドを推奨していることで有名ですが、どんな人に向けてのアドバイスなのか検証するとともに、バークシャー・ハサウェイの2020年の株主総会での発言もカバーしました。

1.アメリカ企業に投資

1.1 米国株を買おう。私は買っている。(Buy American. I am.)

“Buy American. I am”というのは、2008年10月16日のThe New York Timesにバフェット氏が寄稿したオピニオン記事のタイトルです。リーマンショック後、アメリカの証券市場が大打撃を受けているときに寄稿されました。 

「市場が欲深くなった時には慎重になり、市場に恐怖心が広がった時には欲深く行くべきだ」(”Be fearful when others are greedy, and be greedy when others are fearful.“)という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、この言葉は、上記の記事の中で、バフェット氏がこのタイミングで個人口座に、米国株を買っている理由として挙げています(それ以前は、個人口座には米国債とバークシャー・ハサウェイの株式しかもっていなかったとのことです)。

当該オピニオン記事の全文は以下をごらんください。

1.2 アメリカが負けることには決して賭けるな。(Never bet against America)

2020年5月2日に開催されたBerkshire Hathawayの年次株主総会の中でバフェット氏は、”Bet on America”という言葉や “Never bet against America”という言葉を繰り返し口にしていました。

以下は“Never bet against America”という言葉を口にしたときのビデオクリップです(この後質疑応答の場面でも“Never, ever bet against America.”と言っていました)。

アメリカはこれまで何度も株式の下落を経験しているけれども長いスパンでみると上昇していることを述べています。

そして、バフェット氏はビジネスパートナーになったつもりで株式(Equity)に長期投資することが、米国債に投資することや、どの銘柄を買うべきとアドバイスしてくる人に従うことと比べて、利益があがるということを説明しました。後者については、農業を営んでいる人の隣人が毎日、農地の値段を伝えてきては自分に農地を売らせようとしてくるまたは買わせようとしてくる場面(農業を営んでいる人にとっては日々の農地価格の上下は関係ない)を例示として使っています。(注1)

コロナウィルスパンデミックによって株価が下がっている会社もあるけれども、事業内容が魅力的、経営陣を気に入っている等の理由で購入した銘柄を、価格が下がったというだけの理由で売るというのは正しい選択ではないというメッセージを込めて、“Never bet against America”と言っているという印象でした。

2.S&P 500 インデックスファンドに長期投資

2.1 ヘッジファンド・マネージャーとの10年越しの賭け

私のお気に入りのPodcastのひとつ「Planet Money」のエピソードに、バフェット氏とヘッジファンド・マネジャーがどちらがより収益を上げられるか賭けをしたときの話があります。バフェット氏推奨のS&P 500連動のインデックス・ファンドと、ヘッジファンド・マネジャーが運営するヘッジ・ファンド・(投資のプロの経験を活かし活発に株式を売り買いするファンド)のどちらが、2008年1月1日から2017年12月31日の10年の間に百万ドルの資金を使ってよりも高い収益を上げられるか競争をするというものです。

結果として、賭けはバフェット氏の勝ちで、S&P 500連動のインデックス・ファンドの方が高い収益を示しました。ということで、かなり昔からS&P 500インデックスファンドを推奨しているようです。

尚、以下のMotley Foolの記事にもありますが、バフェット氏はすべての投資家が個別の株式銘柄に投資するかわりにインデックスファンドに投資をすることを勧めているわけではない点に注意してください。投資家が個別銘柄を選ぶための時間・知識・意欲・それらを適切に行うための自制心がある場合には、個別銘柄への投資を否定するものではないとのことです。(“Buffett doesn’t necessarily have anything against stock picking if you have the time, knowledge, desire, and discipline to do it properly.”)

2.2 2013年バークシャー・ハサウェイ株主への手紙での発言

S&P 500 インデックスファンドに関するバフェット氏自身の言葉は、2014年2月28日に出版された「2013年バークシャー・ハサウェイ株主への手紙」の中に書かれています。

2013年の株主への手紙の中では、“non-Professional”(プロではない人)の投資の上でのゴールは、勝者を選ぶのではなく“cross-section of businesses that in aggregate are bound to do well”(総じてみればうまく機能する運命にある、多様な領域にわたる企業)を保有することであると述べています。

尚、“non-Professional”という言葉は、途中で“know-nothing” investor(何も知らない投資家)、“unsophisticated investor”(金融知識を持ち合わせない投資家)と言い換えられていることからも分かるように、すべての投資家に向けていっているわけではありません。

また、タイミングについても、長い期間をかけて株式を購入すし、悪いニュースが出て株価が高値から大きく下落しても、絶対に売らないこと(“to accumulate shares over a long period and never to sell when the news is bad and stocks are well off their highs”)を勧めています。

The goal of the non-professional should not be to pick winners – neither he nor his “helpers” can do that – but should rather be to own a cross-section of businesses that in aggregate are bound to do well. A low-cost S&P 500 index fund will achieve this goal.


That’s the “what” of investing for the non-professional. The “when” is also important. The main danger is that the timid or beginning investor will enter the market at a time of extreme exuberance and then become disillusioned when paper losses occur. (Remember the late Barton Biggs’ observation: “A bull market is like sex. It feels best just before it ends.”) The antidote to that kind of mistiming is for an investor to accumulate shares over a long period and never to sell when the news is bad and stocks are well off their highs. Following those rules, the
“know-nothing” investor who both diversifies and keeps his costs minimal is virtually certain to get satisfactory results. Indeed, the unsophisticated investor who is realistic about his shortcomings is likely to obtain better longterm results than the knowledgeable professional who is blind to even a single weakness.

(Page 20 of 2013 letter to Berkshire Hathaway (NYSE:BRK.A) (NYSE:BRK.B) shareholdersから引用)
 

また、これも有名な話ですが、バフェット氏は2013年の株主への手紙の中で、自分の遺言書の中で、バフェット氏の死後は奥様のために遺産の管理をする遺産管理人に、現金の90%はS&P 500インデックスファンドへ、残りの10%を短期の国債に投資するように指示しています(バークシャー・ハサウェイ株は10年にわたって、しかるべき慈善団体に寄付されます)。

My money, I should add, is where my mouth is: What I advise here is essentially identical to certain instructions I’ve laid out in my will. One bequest provides that cash will be delivered to a trustee for my wife’s
benefit. (I have to use cash for individual bequests, because all of my Berkshire shares will be fully distributed to certain philanthropic organizations over the ten years following the closing of my estate.) My advice to the trustee could not be more simple: Put 10% of the cash in short-term government bonds and 90% in a very low-cost S&P
500 index fund. (I suggest Vanguard’s.) I believe the trust’s long-term results from this policy will be superior to those attained by most investors – whether pension funds, institutions or individuals – who employ high-fee managers.

(Page 20 of 2013 letter to Berkshire Hathaway (NYSE:BRK.A) (NYSE:BRK.B) shareholdersから引用)

2.3 2020年 バークシャー・ハサウェイ株主総会での発言

2020年Berkshire Hathaway(2020年5月2日開催)の株主総会中のプレゼンテーションの合間にも一社の株ではなく”cross-section of America”を保有し、”forget about it”がいい、多くの人にとっては”cross-section of America”を保有する方法としてS&P 500のインデックスファンドが良いとというようなことを言っています。(注2)

以下に、その発言をしたときのビデオクリップがあります。

また、株主との質疑応答の中に、「S&P 500インデックスを推奨するという姿勢は今も変わっていないか」という質問もありました。バフェット氏の答えは、依然としてS&P 500を勧めており、また遺言書(前述2.2参照)の内容も変えていないとのことでした。(注3)

また、この質疑応答の直前の質疑応答でも、インデックスファンドが優れているかの説明がありました。これはバークシャー・ハサウェイ内のビジネスでもいえることですが、良いビジネスと思っていたものが実はそうでもなかったり、逆のパターンもあったりするからとのことでした。 (注4)

3.その他のアドバイス

こちらも2020年Berkshire Hathaway(2020年5月2日開催)の株主総会中の株主との質疑応答からですが、なぜ今投資を勧めるのかという質問がありました。タイミングについては、今日・明日から始めるのか、来週からか、来月からかといったタイミングは個人の状況によって変わってくると前置きしたうえで、以下のアドバイスがありました。投資にあたっては(1)かなり長期に保有する覚悟があること(you should expect to hold them very extended period)、(2)財政的にも心理的にも保有し続ける準備があること(you are prepared, financially, psychologically, to hold them the same way you would hold the farm you would never look at the quote)、 (3)底値で買おうと思わないこと (you do not pick the bottom)、(4)株価が例えば50%またはそれ以上に下がっても、持ち続ける理由がある限りは持ち続けることをComfortableと思えること (you got to be prepared, even if it got to 50 % or more, and got to be comfortable with the holding)、(5)自分が理解できるものに投資すべきとのアドバイスをがありました。長期というのは20~30年というスパンで考えているようでした。(注5)

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2020年のバークシャー・ハサウェイの株主総会の全内容は、ビデオ(Yahoo Finance)で観る、または音声のみ (Google Podcast等)聞くことができます。株主総会自体は4時間半です。Podcastだと総会のみの放送で4時間半ですが、Yahoo Financeのビデオは総会の前後に識者インタビューやレポーターによる解説が入っているので5時間半弱あります。参考までに、本文で紹介した発言がなされた時間帯を以下に書き出してみました。

(注1)ビデオ(Yahoo Finance)  1:50:00~2:01頃/5:23:49、または音声のみ (Google Podcast等) 1:10:47~1:22::04/04:28:15参照。

(注2)ビデオ(Yahoo Finance) 1:58頃/5:23:49および2:01頃/5:23:49、または音声のみ (Google Podcast等) 1:19:25/04:28:15および1:22:04/04:28:15参照。

(注3)ビデオ(Yahoo Finance) 3:45:05 ~ 3:07:48/5:23:49 、または音声のみ (Google Podcast等) 3:05:04~03:08:30/04:28:15 ( “’The days of passive investing is over, the historical safety of investing in index funds for a long term is gone’と言っているファンドマネージャーに対するバフェット氏の見解は?’に対する答え)参照。

(注4)ビデオ(Yahoo Finance) 3:40:00/5:23:49、または音声のみ (Google Podcast等) 03:01:27/04:28:15参照。

(注5)ビデオ(Yahoo Finance) 02:50:23 ~ 02:54:45/05:23:49、または音声のみ (Google Podcast等) 02:11:05~02:15:29/04:28:15 ( QA Session: “Why you are recommending listeners to buy now? You are not comfortable buy now as evidenced by your huge cash position”に対する答え)参照。

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