
今回はTurboTaxを使って海外資産について報告する方法について説明します。具体的にはForm 1040のSchedule BのPart III部分とForm 8938になります。
目次
1. 概論
アメリカ国外の財産を報告する際にIRSに提出するフォームとしてForm 1040のSchedule BとForm 8938がありますが、今回はTurboTaxを使った場合の各フォームの入力の仕方をまとめました。「もう遅いよ」という感じもしますが、来年のために備忘録的に残しておきます。
尚、以下でも書いていますが、Form 1040のSchedule Bはアメリカ国外に財産あるアメリカ市民および税法上のアメリカ在住者は保有残高にかかわらず記入する必要がありますが、Form 8938は海外資産の総額が一定額以上の場合のみです。Form 8938の詳細については、以下の記事をご覧ください。
参考までに、Turbo Taxには(1) Free Edition、(2) Deluxe、(3) Premierおよび(4)Self-Employedの4種類がありますが、私が利用しているのは(3) Premierになります。
2. Form 1040, Schedule B(Part IIIに関して)
2.1 記入例
まずは、Form 1040, Schedule Bの該当部分です。一番下のPart III Foreign Accounts and Trustsの部分が海外資産の有無の申請部分になります。
金額の大小に関わらず、アメリカ国外に金融資産のある人はライン7aの一つ目の質問に「Yes」と答える必要があります。その金融資産の総額が$10,000を超える場合にはライン7aの二つ目の質問にも「Yes」と、$10,000以下の場合は「No」と答えます。

FinCEN Form 114の提出先はIRSではなくDepartment of Treasuryの法執行機関のFinCEN (Financial Crimes Enforcement Network:金融犯罪取締ネットワーク)なのでTurboTax等のTax Softwareは使いません。
金融口座(Financial Accounts)の定義や、どの為替を使ってドルに換算したらいいのか、FinCEN Form 114(FBAR)の報告の仕方等については以下の記事で説明したので、興味のある方はこちらをご覧ください。
2. 2 TurboTaxでの質問内容
では、Schedule BのPart IIIに関連する情報の具体的な入力方法です。入力箇所があるのは連邦税の収入欄です。左側のサイドパネルから「Federal」を選択後、上部の「Income」を選んだ後、スクリーンを下に移動して「Income and Dividends」をみると、以下のスクリーン所とのように選択肢の一つに「1099-OID, Foreign Accounts」という行があるのでその行を選びます。

次の画面で「Owned or signed on a foreign bank, broker, or other financial account」を選択し、「Continue」ボタンを押します。

次の画面で「I had a bank, broker, or other financial account in a foreign country」を選択し、「Continue」ボタンを押します。これでSchedule B Part IIIのライン7aの一つ目の質問に対して「Yes」という回答が入ります。

次の画面でアメリカ国外にある金融口座の総額が$10,000を超えたことがあるかを聞かれます。ここでの答えがSchedule B Part IIIのライン7aの二つ目の質問に対する答えとして反映されます。

先ほどの画面で「Yes」と答えると、その口座がどの国にあるか聞かれるので、プルダウンメニューから該当国を選びます。ここでの答えが、Schedule B Part IIIのライン7bに反映されます。

次にForeign Trustに関しての質問になります。ここでの答えが、Schedule B Part IIIのライン8に反映されます。

Schedule BのPart IIIに関する入力は以上です。この後Form8938に関する質問に移っていきます。
3. Form 8938
上記の通り、Form 8938のに関する記入欄は、連邦税の収入欄にある「Income and Dividends」内の選択肢中の「1099-OID, Foreign Accounts」に答えていくとたどり着きます。
3.1 Form 8938をファイルする必要があるか否かの質問内容
最初は、Form 8938での報告義務があるか否か確認するための質問が続きます。アメリカ国外に金融口座があるか、ある場合にはアメリカ国外に住んでいるか否かが聞かれます。この2つ目の質問が聞かれるのは、アメリカ国内に住む場合と国外に住む場合とで報告義務がでてくる金額が変わってくるからです。

上記の質問に答えると、該当年度内に一定以上の残高があったか(一番残高が多かった時点または年末時点の額)が聞かれます。下のスクリーンショットはMarried Filing Jointlyでアメリカ国内に在住の場合です。Single またはMarried Filing Separatelyの場合はもっと低い金額が、アメリカ国外在住の場合はもっと高い金額が表示されます。
次の画面で出てきた額の残高が国外にあり、「Yes」と答えるとForm 8938をファイルする必要があるとのメッセージが表示されて、次の画面からForm 8938をファイルするための質問が出てきます。

3.2 Form 8938 Part IVの質問内容
まずは、Form 3520、Form 3520A、Form 5471、Form 8621またはForm 8865をファイルを提出したか否かを聞かれます。ここでの回答はForm 8865のPart IVに表示されます。

3.3 Form 8938 Part IIIの質問内容
次に、海外資産からの収入(利子、配当、その他)等の金額の報告欄が出てきます。

参考:ちなみに、外国の金融口座からの利子や配当に関しては1099-INTや1099-DIVは発行されないことが多いですが、その場合でも入力はアメリカの口座の時と同様、左側のサイドパネルから「Federal」を選択、上部の「Income」を選んだ後に表示される「Income and Dividends」中の、「Interest on 1099-INT」「Dividends on 1099-DIV」から入力します。
上記の画面で記入した項目については、次の画面で、どのフォームのどのラインを使って申告しているかを聞かれます。私はDividends(配当)とCredits(クレジット:配当から源泉徴収された税金=Foreign Tax Credit)について申告しているので、以下のスクリーンショットではDiviendsとCreditsの行のみが表示されています。

3.4 Form 8938 Part Vの質問内容
ここからやっと、各金融機関及びそれ以外の資産についての質問になります。以降の質問内容はFBARの質問内容とかなりかぶりますが、Form 8938の方が質問内容が多くなっています。「Foreign Financial Account」「Other Foreign Financial Asset」のそれぞれについて聞かれます。
まず、レポートすべきForeign Financial Account(外国の金融口座)があるか聞かれます。

「Yes」と答えると、金融口座に関しての詳細をレポートする画面が出てきます。「Foreign Address」の前のラジオボタンをクリックすると、外国の住所が記入できるようになります。


次に、リポートすべきOther Foreign Financial Asset(その他の外国の金融資産)があるか聞かれます。アメリカ国外に金融口座が2つ以上ある場合は、2つ目についてはいつ入れるの?と戸惑うかもしれませんが、2つ目以降の金融口座についての質問はこの後に出てきます。

その他の海外資産の場合の入力画面です。残高の申告の仕方が若干違いますがほぼ金融口座の申告法と同じです。「Foreign Address」の前のラジオボタンをクリックすると、外国の住所が記入できるようになるのは金融口座の場合と一緒です。


一つ目の金融口座および一つ目の海外資産に関する回答が終わると、他にも金融口座または海外資産があるか聞かれるので、必要に応じてインプットしていきます。

3.5 Form 8938 Part IIの質問内容
最後に、Other Foreign Financial Asset(その他の外国の金融資産)の総額について答えて終了です。

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