
今年(2019年)の夏休みに、かねてから行きたいと思っていたアラスカクルーズ(7泊8日)に行ってきました。 という話を友人・知人にすると、費用について聞かれることが多かったので、クルーズの費用についてまとめてみました。その時に学んだ、クルーズ旅行をできるだけ安く済ませるためのコツも併せて紹介します。
ちなみに、2019年7月中旬、ルビープリンセス(Ruby Princess)号、バルコニーキャビンでの旅でした。クルーズ自体の経験談はスピンオフサイト(暮眞★潤の旅行の話)に掲載しましたので、あわせてご覧ください。
目次
1. クルーズ概要
1.1 行程
今回利用したのは、プリンセスクルーズのルビープリンセス号(Ruby Princess)、シアトル発着、7泊8日のインサイド・パッセージ (グレーシャーベイ国立公園)という行程のクルーズでした。日程は以下の通り7月の中旬でした。

1.2 費用総額
結論から言うと、クルーズ代金だけだとバルコニーキャビン利用で、二人で$3,265(一人当たり$1,632)かかりました。これ以外に自宅(ニューヨーク)からシアトル(出港・帰港地)の往復飛行機代として$1,000、シアトルでのホテル代(クルーズ前に一泊しました)として$272、旅行保険$142、寄港地でのツアー代金$450 (3か所でツアーに参加、チップ別途) 、地下鉄・タクシー代で$125 (チップ別途) がかかったので、合計だと$5,300弱でした。尚、上記にはお土産代やお酒代、船外での食事代は含んでいません。
以下、詳細に説明していきます。
2. クルーズ代金
まずはクルーズ代金ですが、これは以下の3つに大別されます。
(1)基本代金(船内での宿泊費、船内での食事代、船内での活動費)
(2)租税、手数料および港湾費用
(3)船内でのチップ代
クルーズラインやアメリカの各種旅行サイトで見るクルーズ代金は(1)基本代金のみなので、予算を組む際には(2)と(3)も考慮に入れる必要があります(7泊8日だと一人当たり$300~$350位)。また、船内での食事代には、炭酸飲料や、ビール・ワイン等のお酒類は含まれていません。インターネット等の通信費も含まれていないので、必要に応じて予算に加えてください。
2.1 私の場合(2019年7月中旬出発)
費用総額の欄で、2人分のクルーズ代金として$3,265(一人当たり$1,632)かかったと書きましたが、内訳は以下の通りでした。
(1)基本代金 = $2,632(一人当たり$1,316)
(2)租税、手数料および港湾費用 = $430 (一人当たり$215)
(3)船内でのチップ代 = $203 (一人当たり$101.5 = 1日当たり$14.5 x 7日)
予約したのは2018年の11月の末(ブラックフライデーの頃)だったのですが、その時はプリンセスクルーズの公式サイトでの料金(二人部屋を使用した場合の一人当たりの料金)は以下の表の通り、バルコニーキャビンは基本料金が一人当たり$2,449、一番安いインテリア・キャビン(窓無しのキャビン)でも$1,299でした。私は一人当たり$1,316でバルコニーキャビンを利用できたので、結果としてかなり安く済んだことになります。

2.2 2020年7月中旬出発の場合
ちなみに、以下は2020年7月18日出発で同じ行程(シアトル発着、 Ruby Princess)のクルーズを利用した場合の代金です。若干値上がりしていますがほぼ同じような値段のレベルのようです。

尚、以下でも簡単に触れますが、基本料金は出発日によってかなりの変動幅があります。ここでは2019年との比較のため7月中旬の例を載せていますが、アラスカクルーズの場合、7月後半~8月初めの出発が一番高いのですが、5月出発にすろとぐっと割安になります。
2.3 クルーズ代金を安くあげるためのコツ
クルーズを予約するには、直接クルーズラインの公式サイトから予約する以外に、旅行会社から予約できますが、どの旅行会社から予約したらよいのか迷うと思います。
私がお勧めするのは、まずはcruisecritic.comというサイトで情報収集をして相場を把握した後、cruisecompete.comというサイトで旅行会社にQuoteをしてもらって一番安い価格を提示してくれた旅行会社から予約をするという方法です。
(1)Cruisecritic.comについて
まず、cruisecritic.comというサイトですが、このサイト自体は旅行会社のサイトではありません。クルーズに関する記事、掲示板その他リサーチツールがある情報収集のためのサイトです。
希望する航路、クルーズ船が既に決まっている場合にはこのサイトの「Find Cruise」のページから該当するクルーズ船を選び、「Cabin Comparison」をクリックすると、以下のように日付毎、キャビン毎の最安値を一覧表としてみることができます。日にちやキャビンタイプがまだ決まっていない場合はここから始めるのがお勧めです。
以下 2020年5月9日から8月1日まで にシアトルを出航するRuby Princessを、旅行会社を利用して予約した場合ののキャビンタイプ別の価格を表示しています(2019年10月5日現在)。5月初旬出発のクルーズにすると、上記の7月18日出発のアウトサイドキャビンよりも安くバルコニーキャビンが利用できることが分かるかと思います。前述の通り、基本代金のみの代金で、租税、手数料、港湾費用および船内でのチップ代が別途かかります。

既に日程・キャビンタイプがが決まっている場合は、「View All Prices」を選ぶと、指定した日に出発するクルーズの基本代金が、旅行会社ごとの一覧として表示されます。以下は、2020年7月18日に出航するシアトル発着のRuby Princessのバルコニーキャビンを利用した場合の基本代金です(2019年10月5日現在の代金)。

クルーズラインの公式サイトから買うのと、旅行会社から買う場合の値段の差については、あくまでも憶測の域を出ませんが、「ボーナスオファー」が付くかどうかの違いではないかと思います。
2019年10月5日現在、プリンセスクルーズのオフィシャルサイトから予約した場合は、(a)船内でのチップ代無料、(b)無料でキャビンアップグレード、(c)船内で使用できるステートメントクレジットとして$50~$100 を各ゲストがもらえる「3-for-FREE-for-All」という特典がつくようです。旅行会社から購入した場合も「Bonus Offers available」と表示されていますが、各キャビンの中で一番安い値段のものを予約した場合にはボーナスの対象外(ボーナスをもらうためには、クルーズラインの公式サイトから買うのと同程度の値段を支払わないといけない)だったりすることがあるので、確実にボーナスを貰うには予約前に十分に確認することをお勧めします。
ちなみに、予約する時期やクルーズラインによってボーナスの内容は違うようですが、上記(チップ代、キャビンアップグレード、ステートメントクレジット)以外で見かけたことがあるものとしては、ドリンクパッケージ(船内で一定の値段以内のお酒が飲み放題)、無料インターネットなどがあります。
(2)Cruisecompete.comについて
公式サイト、または上記の cruisecritic.com で見つけた旅行会社の値段で満足した場合はそのまま予約を入れてもいいかと思いますが、もうちょっと下がったらいいなというときは、cruisecompete.comの利用がお勧めです。
利用は無料です。サイトに登録する必要がありますが、クルーズ船の名前および出発日を選んでQuoteの依頼をして、旅行会社がQuoteをしてくれるのを待ち、納得のいく値段があったら直接その旅行会社から購入します。
私がCruisecompete.comを利用したのは週末だったこともあり、半日くらい待ったものの4社からしかQuoteが来ませんでした。ただ、上記のCruisecritic.comでリストされていたよりも安い値段のQuoteを受けたので、Quoteの受付を締め切り、そのまま予約に進みました。プリンセスのオフィシャルサイトから予約するとブラックフライデーボーナスとしていろいろな特典がついていた記憶があるのですが(詳細は覚えていません)、天秤にかけてそれらのボーナス無しで安く予約したほうがお得という結論に達しました。
また、この時は予算の都合で、バルコニーキャビンではなくてオーシャンビューキャビン(窓付きのキャビン)の予約をしました。が、出発の2週間前に、「プリンセスクルーズから、『有料(安価)でバルコニーキャビンにアップグレードしてあげる』という旨のEメールがあったので、興味があったら連絡して」という趣旨のEメールを旅行会社から もらいました。旅行会社に電話連絡をしたところ、そのままプリンセスクルーズに問い合わせをしてくれ(3者間のコンフェレンスコール状態になりました)、安価でバルコニーキャビンにアップグレードすることができました。
(3)その他
尚、ExpediaやPricelineのようなオンライン旅行サイトでもクルーズを扱っており、Rakutenのキャッシュバックの対象となることがあるので、値段が同じだったら ExpediaやPriceline から購入してRakuten(元Ebates)のキャッシュバックをもらうという手もあります。
また、エアラインのマイレージを貯めている人は、エアラインと提携している旅行会社(例: https://cruises.united.com/ )から予約すると、ボーナスマイルがもらえる可能性があるので、一考に値します。
3. 旅行保険
3.1 旅行代理店・クルーズラインから保険を買わなかった理由
クルーズ旅行保険については、二人で$142.62というものを選びました。旅行会社からも、クルーズラインからも旅行保険のオファーがありましたが、以下の理由でそちらかの購入は見合わせました。
(1)保険会社・保険内容を比較しての購入ではなくて、指定された保険会社・保険内容からの一択だったこと
(2)シアトルまでの往復の飛行機およびシアトル滞在のためのホテルは別の方法で予約したので、 旅行会社・クルーズラインからの購入の場合には(たぶん)飛行中の事故およびシアトル滞在中のトラブがカバーされないこと
(3)割高だったこと。旅行会社からは、旅行保険はクルーズ代金の7%というオファーでした。
3.2 旅行保険を安く上げるためのコツ
私が利用したのはinsuremytrip.com というサイトです。これはアメリカ在住者対象になりますが、旅行の日程、予算、旅行者の年齢と居住州、旅行の内容(飛行機に乗る、電車に乗る、クルーズに乗る、ホテル滞在、レンタルホーム滞在等から選択)を選択することによって、複数の旅行保険会社からのQuoteを一括して比較することができるサイトです。気に入った旅行保険があったらそのままこのサイトから購入もできます。
ちなみに、保険料を安く上げるコツとしては、旅行にかかる費用(クルーズ代金、ホテル代金、飛行機代)を安めに申告することです。この場合、旅行がなんらかの理由でキャンセルとなった場合の保険は期待できませんが、旅行中の医療費や、万が一の場合の死亡保険金、死体の本国への輸送代等は旅行にかかった費用とは無関係に同じ額が支払われるので、旅行保険をかける一番の理由が医療費や死亡保険金等の場合はおすすめです。尚、上記の $142.62 では旅行費用としては$5,000を申告していたので、上記の方法はとりませんでした。
4. オプショナルツアー(Offshore Excursion)
4.1 オプショナルツアーの選び方
プリンセスクルーズの場合、有料のオプショナルツアーが沢山用意されているというのが魅力の一つで、プリンセスクルーズのオンラインアカウントから前もって、またはクルーズ開始後船上で予約できます。
クルーズラインから直接予約する利点は、集合場所が(たぶん)船内なので、寄港地でツアーの集合場所を探し回る必要がないこと、ツアー後にクルーズ船に乗り遅れる危険がないこと、万が一ツアーがキャンセルになった場合のリファンドがスムーズなことが挙げられます。デメリットとしては、地元の旅行会社主催のツアーと比べると割高なことです。
ということで、私はクルーズラインからの予約はせずに自分で地元の旅行会社主催のツアーを見つけて予約・参加しました。ツアーの選び方ですが、まずは掲示板等でお勧めのツアーを探したり、プリンセスクルーズの用意したツアーを眺めて興味をもったツアーを絞り込みました。その後、それらのツアーで使われているキーワードをもとに似たようなツアーをGoogle等で検索して探し、ツアーが見つかったらTrip Adviser等の旅行レビューサイトで利用者のレビューを確認するという作業をとりました。
4.2 私が参加したツアー
アラスカクルーズの場合は、掲示板だとジュノーでの「メンデンホール氷河」および「ホエールウォッチング」が、スキャグウェイでの「ホワイトパス列車」の評判が良かったので、最低でもそれらには参加しようと決めて調査を開始しました。
結論から言うと、以下のツアーに参加しました。これからアラスカクルーズに参加する人はお勧めです。尚、ホワイトパス列車は車窓から景観を眺めることができるものの、列車内から降りられないとのことだったので今回は見送り、似たようなルートを通るバスツアーになりました。いずれも二人分の値段です。
- ジュノー:「Whale Watching and Mendenhall Gracier Tour」 Alaska Tales主催で、4.5時間、$272.26。事前予約。
- スキャグウェイ:「White Pass Summit & City Tour」Frontier Excursions and Adventures主催、2.75時間、$93.66。事前予約。
- ケチカン: 事前に予約していませんでしたが、ケチカン港で客引きされて参加しました。2.5時間、$80(値引き後) 。 現金で支払ったのではっきりしませんが、多分「Wildlife – City – Historical – Totems – Dollys House」Kechikan Wildlife Adventure主催(正規価格は$150)だったと思います。[注:Trip Advisorでの同社へのリンクを載せています。本記事を書いた2019年10月時点では会社のサイト(https://ketchikanwildlifeadventures.com/)にアクセスできたのですが、2020年3月現在、サイトはダウンしています。]
最後の寄港地ビクトリアでは、寄港時間が短かった(4時間!)ことから特にツアーには参加せずに、ぶらぶらと街を歩きました。
5. 飛行機の予約について
シアトルへの往復便はExpediaから予約しました。
予約後、実はプリンセスクルーズからも予約できるということが分かりましたが、既にExpediaから予約後だったので、プリンセスクルーズから予約した場合とExpediaから予約した場合の料金の比較をし損ねてしまいました。
クルーズラインから予約する利点としては、天候等の理由でクルーズがキャンセルになった場合に飛行機のキャンセルがスムーズになることがあるようです。あとは、クルーズの開始・終了に合わせてちょうどよい時間帯の飛行機を見つけてくれるのかもと思いましたが(その点については未確認です)、直行便ではなくて経由便になってしまう可能性もあるのかなと思ったことと、既に妥当な料金で予約できたので、プリンセスクルーズから予約するふりをして料金を確認するということはしませんでした。
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