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アメリカでの投資: IRAのポートフォリオの選び方

現在IRAのポートフォリオの見直し中です。ポートフォリオのお手本を探したりと学び直したのでシェアしたいと思います。

1. 基本の考え方

まずは基本となる考え方から説明します。ちなみに、アメリカの巨大掲示板Redditのトピック毎のコミュニティ(Subredditと呼ばれています)の一つ「Personal Finance」にある説明がかなり詳細に説明しているので、本記事の1~3でも何度か引用しています。また、以下のInvestopediaのページも参考にさせてもらいました。

1.1 最初は安全運用

まだIRAへの投資を始めたばかりの場合は、個別銘柄を選ぶよりも、とにかく安全運用に心がけてインデックスファンドや後述のTarget Date Fundに入れるのが無難のようです。

1.2 401(k)と併用する場合は独立運営・補完どちらもあり

後述の3ファンド・ポートフォリオの考え方に基づいてポートフォリオを作る場合の話ですが、401(k)と併用する場合には、401(k)とIRAそれぞれ独自にバランスよくポートフォリオを作るというのが一番わかりやすいと思います。

ただし、 401(k)の特定の分野であまり気に入ったファンドが用意されていない場合(例えば 用意されているMid Cap Fundがいまいち気に入らない等)には、その分野への投資はIRAで多めにして、401(k)ではその分を別の分野に振り分けるというのも賢い選択だと思います。

1.3 積極的にトレードするのは資金が潤沢にあるとき

IRA口座内で取引を行った場合は税金の支払いががかからないので、積極的にトレードを繰り返して利益を積み上げていくという利用法も可能です。ただし、毎年拠出額が決まっているため、トレードに失敗しても資金を継ぎ足すことができないので、IRAの額が増えてきて多少の失敗は許容範囲と思える人以外はトレードに手を出すのは辞めておいた方が良いのではないかと思います。

2. Target Date Fundの利用

401(k)ではおなじみのTarget Date Fundですが、IRAでも選択できます。引退する年に応じて株式と債券のバランスを徐々に入れ替えてくれるタイプの投資信託です。引退までの年数が長いほど株式の比率が高く、年を取るに従って徐々に債券の比率を高くしていってくれるので、あまりメインテナンスに手をかけたくない(購入したら放置しておきたい)という人向けです。

以下、Redditからの引用ですが、Vangardに口座のある人は「Vanguard Target Retirement Fund」を、Fidelityに口座のある人は「Fidelity Freedom Index Fund」を、Schwabに口座のある人は「Schwab Target Index Fund」がお勧めのTarget Date Fundのようです。

・At Vanguard, use a Vanguard Target Retirement Fund ($1,000 minimum).
・At Fidelity, use a Fidelity Freedom Index Fund ($0 minimum, be careful to avoid the similarly named Fidelity Freedom Funds without the word “Index” in the name)
・At Schwab, use a Schwab Target Index Fund ($100 minimum, be careful to avoid the similarly named Schwab Target Funds without the word “Index” in the name).

(Source: Reddit: Common Questions on Investing (Can you just recommend something extremely specific to get me started?)

3. 3ファンド・ポートフォリオを踏襲

経験を積んだら3ファンド・ポートフォリオに挑戦していくのもお勧めです。これは、米国株ファンド、外国株ファンド、債券ファンドを組み合わせるという方法です。

ファンドの割合を決める順番としては以下のようにするのが一般的だと思います。尚あくまでも参考なので、この通りにする必要はもちろんないです。

3.1 ボンドの割合を決める(年齢に応じた配分)

最初にボンドファンドの割合を決めます。年齢=ボンドファンドの割合にするというのが良く言われている方法ですが、リスク許容度に応じて、年齢から10または20引くという人もいるようです。

3.2 外国株ファンドの割合を決める

次に外国株のファンドの割合を決めます。

ちなみに’私もこれまで何度か401(k)やIRAに外国株ファンドを組み入れてみたのですがいつもパフォーマンスが振るわず後悔しているので(単にファンドの選び方が悪いせいかもしれませんが)個人的にはこれはスキップしてもいいのではと思ったりもします。とはいえ、どのサイトを見ても外国株のファンドを入れた方が良いと書いているのでいれた方がいいのかもと思ったりもしますので、どちらがいいかはご自分で判断してください。

3.3 米国株ファンドの割合を決める

ボンドファンド、外国株ファンドの割合を決めた後、残った分がアメリカ株のファンドになります。アメリカ株のファンドと一口にいってもいろいろな種類があるので、この中でさらに分散するのも一般的だと思います。

以下で紹介するポートフォリオの例では、ファンドが対象としている会社の規模(Large cap, Mid cap, small cap)で分散化しています。

4.  ポートフォリオの例(リスク許容度に応じた配分)

実際にIRAポートフォリオの例がないか探してみたところ、以下の3つを見つけました。いずれも年齢ではなくてリスク許容度に応じた配分になっています。若いうちは積極型からはじめ、年を取るにつれて保守型に移行していくのが一般的かと思います。

フィデリティの場合は自社のミューチュアルファンドを使ったポートフォリオが、E*Tradeの場合はETFを使ったポートフォリオが、以下に紹介する大雑把な配分に加えて紹介されています。

また、ミューチュアルアンドの場合は、401(k)に関するものですが以下のKiplingerの記事も参考になると思います。→ Kiplinger: The 100 Most Popular Mutual Funds for 401(k) Retirement Savings

4.1 フィデリティの例(ミューチュアルファンド)

  アメリカ株
(US Stock)
外国株
(Foreign Stock)
債券
(Bond)
短期投資
(Short-term investments)
保守型
(Conservative)
14% 6% 50% 30%
バランス型
(Balanced)
35% 15% 40% 10%
成長株重視型
(Growth)
49% 21% 25% 5%
積極&成長重視型
(Aggressive Growth)
60% 25% 15% 0%

参考:Fidelity: Investing ideas for your IRA および Fidelity Fund Portfolios—Diversified (さらに細分化されています。また、具体的なミューチュアルアンドもあわせて紹介されています),

4.2 E*Tradeの例(ETF)

  アメリカ株 (US Stocks)

外国株 (International)
債券 (Bonds)
現金 (Cash)
大企業株 (Large Cap) 中小企業株
(Small-Mid Cap)
コア (Core) コア短期 (Core Short Term) 社債 (Corporate Bonds) 新興国債券または高配当債券 (Emerging Market Debt/High Yield)
保守型(Conservative) 20% 0% 10% 42% 18% 0% 0% 10%
収入型 (Income) 20% 0% 10% 40% 0% 10% 10% 10%
適度型(Moderate) 34% 12% 24% 20% 0% 0% 0% 10%
積極型(Aggressive) 43% 16% 31% 0% 0% 0% 0% 10%

(参考:E*Trade: Prebuilt ETF Portfolios — 各サンプルの「See details」をクリックすると具体的なETF名も表示されます)

4.3 The Balanceの例

  アメリカ株 外国株 (Foreign Stock)  Intermediate-term bond fund Cash or MMF
  大企業株 (Large Cap) 中企業株
(Mid Cap)
小企業株
(Small Cap)
保守型(Conservative) 15% 5% 5% 45% 30%
適度型(Moderate) 40% 10% 15% 30% 5%
積極型(Aggressive) 30% 15% 15% 25% 15%

(参考:The Balance: Mutual Fund Portfolio Examples for 3 Types of Investors)

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