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アメリカ生活:キャッシュバックを受け取れるクレジットカードとエアラインマイレージが貰えるクレジットカードだとどっちがお得?

クレジットカードには大きく分けて、(1)使用金額に応じてキャッシュバックがもらえるもの、(2)エアラインのマイレージがもらえるもの、(3)提携店で大きく割引をしてもらえるものに分かれると思います。今回は(1)と(2)についてどちらがお得か考えていきます。

1. キャッシュバックを受け取れるカード

まずはキャッシュバックカードの比較ですが、このトピックについては以下の記事でわりと詳細に説明したので、こちらをご覧ください。

キャッシュバックカードの場合、年会費無料のうえにその他の特典もついたお得なカードがいろいろあります。キャッシュバック率はカテゴリーにより1%~5%ですが、何を買っても2%のキャッシュバックが貰えるカードを持っていると、実質的にはキャッシュバック率2%~5%($100利用すると$2~$5が戻ってくる)ということになります。

ちなみに私は2020年2月現在、7枚のクレジットカードを持っているのですが、そのうちの4枚がキャッシュバックの貰えるカードで、年会費はどれも無料です。

2. エアラインのマイレージが貰えるカード

次に、エアラインのマイレージが貯まるカードです。私はユナイテッド航空、アメリカン航空、デルタ航空およびジェットブルーの4社のマイレージを貯めているのですが、ジェットブルーは日本への便が無いのでここでは割愛し、前者3社のマイレージが貯まるカード(年会費無料~$100未満のカード)について以下で比べてみました。

尚、いずれの航空会社も年会費がさらに高い上位のカード(ユナイテッド:$450、アメリカン:$450、デルタ:$250または$550)がありますが、今回の比較の対象外としています。

  ユナイテッド航空 アメリカン航空 デルタ航空
カードの名称 United Explorer Card United Gateway Credit Card AAdvantage Platinum Select AAdvantage MileUp Mastercard Gold Delta SkyMiles Credit Card Blue Delta SkyMiles Credit Card
発行元 Chase Citibank American Express
カードの種類 Visa Master American Express
年会費 $95 $0 $99 $0 $99 $0
当該エアラインおよび提携会社からの購入時に貰えるマイル数 $1につき2マイル
$1につき2マイル貰えるカテゴリー レストラン、ホテル ガスステーション、交通 レストラン、ガスステーション グロッサリー店 レストラン、スーパーマーケット レストラン
$1につき1マイル貰えるカテゴリー 上記以外
優先搭乗の有無 あり なし あり なし あり なし
無料バッグの預け入れの有無 あり なし あり なし あり なし
Foreign Transaction Fee なし なし なし 3% なし 2.7%
その他特典 Global Entry申し込みにこのカードを利用した場合は費用が還元されます。また、空港で使えるラウンジ券が一年につき2枚もらえます。 なし 年間$20,000以上カードにチャージすると$125の割引が次年度貰えます。 なし 年間$10,000以上カードにチャージすると$100の割引が次年度貰えます。 なし

いずれも、各社のサイトから直接航空券を購入した場合、電話や空港のカウンターで直接航空会社から購入した場合、機内で何かを購入した場合や当該航空会社と提携している会社(United Vacation, American Airline Vacations, Delta Vacations等)に対する支払いの場合は1ドルにつき2マイル、それ以外の買い物では1ドルにつき1~2マイル貰えます。

各社とも年会費無料のクレジットカードがありますが (注1)、いずれも優先搭乗の恩恵は認められていなかったり、国内旅行のときの荷物の預け入れが無料にならなかったりするので、本当にマイルを貯めることだけに特化したカードと言えます。また、年会費無料のカードの場合はForeign Transaction Feeがかかってくるようです。

(注1) ユナイテッド航空の「United Gateway Credit Card」は、従前の「United TravelBank Card」の廃止に伴い新設されたカードのようです。「United TravelBank Card」の時は、貰えるのはユナイテッドのマイレージではなく、TravelBank cashという、ユナイテッド航空で航空券を買ったときの支払いに充てるためのお金、いってみれば使用用途が限られたキャッシュバックでした。(参考:Chase Launches New United Gateway Card, Replacing TravelBank)

私はエアライン系のカードとしてはUnited Explorer Card とAAdvantage MileUp℠ Mastercard®を保有しています。 United Explorer Card を使っているのは日本への帰国便はANA便またはUnited便が多いからですが、こうやって表にしてみると改めてお得なカードだと思います。AAdvantage MileUp℠ Mastercard®は、長年持っていたCiti® / AAdvantage® Platinum Select®からのダウングレードです(最初は解約予定でしたが、クレジットヒストリー対策で年会費無料のカードへのConvertにとどめました)。

AAdvantage® Platinum Select®(年会費あり)をAAdvantage MileUp Card(年会費無料)にコンバートした時の体験については別途記事にしたので、興味のある方は以下もご覧ください。

年会費がかかるクレジット・カードを年会費無料のカードにダウングレード(コンバート)した時の体験談です。一番最初に作ったクレジット・カードを今はあまり使っていない上に年会費がかかるので解約したいけれども、いざ解約してクレジット・ヒストリーが下がってしまうのは心配という場合におすすめです。

3. キャッシュバックカードとエアラインマイレージカードのどっちを使うのがお得?

エアラインのマイレージが貯まるカードを使う理由は、マイレージを貯めて無料のエアラインチケットに交換することにあると思います。なので、キャッシュバックを受け取れるカードとマイレージが貯まるカードの両方を持っている場合、1ドルにつき2マイル貰える場合には、迷わずエアラインのマイレージが貰えるカードを使うと思います。

では、それ以外の買い物のときはどちらを使うのがお得でしょうか?1ドルにつき2ポイント貰えるFidelity Rewards(またはCiti Double Cash)と典型的なエアラインマイレージカード(1ドルにつきマ1イル貰えるカード)について比較してみます。

結論から言うと、私はキャッシュバックカード使用派です。これはエアライン、希望する旅行先や時期によって変わってくるので一概に言えませんが、オフシーズンの場合、ユナイテッド航空だとアメリカ国内旅行で往復20,000マイル、日本までの往復で70,000マイル程度必要になります。そして、これも出発地、旅行先、次期によって変わってきますが、オフシーズンで早めに予約した場合、国内だと200~300ドル位、日本までだと1,000ドル程度かかります(日本・ニューヨーク間の直行便の場合です)。

例えば国際線のチケットに交換することを目指して$70,000をカードにチャージした場合に、70,000マイルを貰う(注1)のと$1,400をキャッシュバックとして貰う(注2)のを比べた場合、キャッシュバックを受け取った方が安く上がるし、予約も取りやすいし、といいことづくめな気がします。

(注1) 全て$1につき1マイルの場合。実際は$1につき2マイルもらえることもあるので$70,000使うより前に70,000マイルに達します。

(注2) 全て2%のキャッシュバックをしてもらった場合。実際は5%のキャッシュバックのこともあるので$70,000を使う前に$1,400が受け取れます。

国内線のチケットの獲得を目指す場合も、$20,000をカードにチャージして20,000マイルを貰うのと$400をキャッシュバックとして貰うのを比べた場合、キャッシュバックの方に軍配が上がります。

ただし、出発日が近づくにつれ、チケット代が高くなりますので(例えば、3か月前には250ドルで売っていたのに、今買おうと思ったらチケットが500ドルになっていたとかいうのはよく経験します)、直前でないと日程が組めない人の場合はマイレージを貯めておいて、マイレージで旅行をするほうが安くつくこともあります。ということで、結局はどちらがいいと一言では言えないようです。

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尚、今回のトピックは、アメリカである程度生活をしていてクレジットスコアがそこそこいい人を対象としています。アメリカに来てまだ日が浅い、またはこれからアメリカに来る予定の人が使えるカードについては、以下の記事をご覧ください。

アメリカでは、クレジットヒストリーがないとクレジットカードが作れません。でも、クレジットカードがないとクレジットヒストリーが作れないので、堂々巡りになってしまいます。そこで、今回はアメリカに来たばかり、またはアメリカに来て日が浅いためまだクレジットヒストリーがない場合、どんなクレジットカードが使えるのか検討していきます。